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「お前の武器、本当に強力だな? お前自身にも大層効くようだ」
ガルンが投げ付けたのは、クレゼントに撃ち込まれた楔だったのだ。
「忌ま忌ましい。魔神への生贄になどしようとせずに、あの場でトドメを指しておくべきだったわ」
クレゼントは素早く印を組んでマントラを唱える。
ガルンは手にした蝶白夢を構えるどころか、刀身を背の鞘に閉まってしまった。
無手である。
クレゼントは怪しみながらも、死霊を呼び起こす。
何をされようが、死霊には物理防御は意味を成さない。
「今度こそ死ね! 怨霊呪咆!」
死霊が次々にガルンに襲い掛かる。
ガルンは避けるそぶりも見せずに、今度はゆっくりとダークブレイズを抜き放った。
ゆっくりと。
当然、何の対処も出来ずに全ての死霊を食らう。
ガルンは受けた衝撃のためか、倒れそうな程のけ反った。
「たわいもない」
クレゼントはにんまりと満面の笑みを浮かべた。
その瞬間、爆音が轟いた。
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