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片膝をついて毒づく。
膝が震えて立ち上がる力すら出ない。
「おっ! いたいた」
通路から軽い声がかかる。
振り向くとネーブルとグレイ、白き銀嶺が室内に入って来る所だった。何故かハオロンもいる。
「なんだ、あのヤバイ大穴? 特大の火葬場か?」
グレイは敵がいないのを確認してから双剣をしまう。
「首謀者はどーしたんだよ?」
ネーブルの質問は尤もだ。首謀者は影も形も無い。クレゼントは灰すら残らず消え去った分けだが、死体も無いと流石に不自然極まりない。
後には生々しい戦闘痕だけが室内に残っている。
「跡形無く燃やし尽くした。灰も無い。それより姫さんは?」
「王宮近衛のねーちゃんが連れてった。団長と隊長、アビスの奴が護衛中だ。ライザックはラナンキュラスの治療中。俺達は首謀者の捕縛か抹殺で来させられたって感じだが……」
グレイはガルンの真横に歩み寄ると、肩を貸して立ち上がらせた。
「それより、そこの亜人ぽいねえーちゃんは何者だ?」
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