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ハオロンはワナワナと多節鞭を震わす。本気で怒っているのか、顔が引き攣っているのはご愛嬌だ。
「まあ、とりあえず、ガルンはグループから独断で抜けた。お前が奢るのは確定な」
ネーブルは悪童のように笑う。
「そうだな、それだけは決定事項だ。今夜はお前の奢りな? ライザックのおっさんも呼ぼう」
グレイもしたり顔だ。
ガルンは目を伏せて、微笑して両手を上げた。
「了解だ。今回は全面的に俺の独断専行だった。俺の一人負けだ」
それからガルン達が塔を脱出したのは二時間後である。
後には、煙に捲かれて奇妙な煙突とか化した幽宮の塔だけが残った。
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