4/9
前へ
/67ページ
次へ
-------数日後。 影山さんの提案で、公園は封鎖された。 上野第三中央公園の桜の木の根元から毒物が検出された……という偽の情報をあげて。 私と課長は署の管轄なので、影山さんは鑑識として堂々と入れたのだった。 「…でも大丈夫なんですか?偽の情報なんかを流して」 私は課長に小声で話しかける。 「大丈夫さ、要は偽の情報にならなければいいんだから。」 えっと…それは…鑑識の影山さんが何とかしてくれるってことかな? 「それより、あの子か?」 課長は視線で砂場をさす。私は無言でうなずく。 あのときとは随分違って大人しく泥遊びをしている。
/67ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加