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---------目を覚ますと、そこは公園の砂場ではなく、見覚えのある部屋だった。 …ここ鑑識室?私なんで鑑識室のソファに寝てるんだっけ?…そうだ!公園であの子と遊んでて… 私は上半身を起こした。その時の音で気がついたのか、パソコンに向かっていた影山さんが振り向く。 「あっ起きたんですね。」 「はい…あの、あれから何が」 「順を追って説明しますね。っとその前に…」 影山さんは携帯で連絡をとる。…元さんとレイさんにかな? 影山さんは連絡が終わると、携帯をスーツの胸ポケットにしまい、説明を始めた。 私が倒れたあと、一時みんなが集まってきたらしい。でも課長が軽い貧血だからと、誤魔化してくれて署に戻ってきたのだそうだ。 影山さんたち鑑識もその時にはあらかた調べ終わっており、一緒に引き上げてきたのだという。 「あっそうそう。公園の封鎖は解かれましたよ。内容は僕が完璧にでっちあげたので、まぁバレないと思います。」 「そうですか…あっ、でもあの子がまだ!」 その時、鑑識室のドアが開き、課長が入ってきた。 「持田が起きたって!?」 私は座ったまま課長に顔を向ける。 彼は近寄ってきて、私の頭をくしゃくしゃっと撫でる。
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