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--私は目的地の部屋についた。 上野公園署の鑑識室。捜査零課の本部だ。 私が定時で通常業務を終え、いつものようにここを訪れると、影山さんとレイさんが出迎えてくれた。 「お疲れさまです。持田さん。」 このパソコンの前に座る眼鏡をかけた黒髪の男性が殺人鬼こと影山さん。 「…噂をすれば、だな」 こっちの白い髪をしたミステリアスな男性が神邑さん通称レイ。 彼は椅子でなく机に座っている。彼の定位置だ。 「噂をすればって、何か私のこと話してたんですか?」 「まぁな…ボスは?」 私の後ろを見てレイさんが言った。 レイさんは零課の課長のことをそう呼んでいる。 「あっ、課長は急に会議が入ってしまって。」 「ふぅん、事件か?」 「あっいえ、会議という名の飲み会でしょうか?新しく来た署長の歓迎会みたいで…」 先の爆弾テロ以降消息がつかめない南條に代わり、新しくよその署からきたのだ。 「…あぁ。僕も誘われた気がしますが、スッパリ断りました。」 「私は出席しよう思って課長に話したんですけど…慌てた様子でオレが出るから、お前は零課に行けと言われてしまって。」 「「……ああ。」」 その光景が容易に想像できたのか二人とも揃って納得した。
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