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「…まぁ私も、お酒はあまり強い方ではないのでお断りしました。」
「でもちょうど良かった。」
「それで、何を話していたんですか?」
「レイが少し気になる場所を見つけたらしいんです。」
「公園に子供の霊だ。ランクはヤバメのBだな。」
「B!?」
私達は幽霊にランクをつけている。Aが一番危険でほとんど自我がなく、会話は無理。強い情念が普通の人をからめ取り引きずり込んでしまう。ヤバめのBということは、なかなかに危険な状態だ。
「それってなかなかヤバいじゃないですか!早く現場に向かいましょう!」
「えぇお願いできますか。」
「はい!って影山さんは行かないんですか?」
「えぇ。通常業務の方で少しやらなきゃいけないことがあるんです。」
「そうですか。」
「まぁ本格的に動くのは明日からにして、遠巻きに見に行ってみるか。」
「はい!」
--私はレイさんと現場に向かう途中、気づいたことを口にする。
「そういえば…レイさんと二人での捜査は初めてですね」
「…あまり話しかけないほうがいい。俺は他のやつには見えないからな。独り言になるぞ?」
「あっそうですね。気をつけます。」
かといって黙っているのもつまらないのか、道中まわりに聞こえないの良いことに、耳元で囁
かれたりと、からかわれながら歩いていく。
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