6人が本棚に入れています
本棚に追加
黒魔女の合図とともに使い魔である狼達は口から黒い炎を少女たちに向けて吹いた。
その火は少女たち襲いかかる前に魔法によって産み出された突風に押し返し、火は消え去った。
次に狼達は前足に力を込め、飛びかかろうとするがその前に鉛玉が一匹の狼の頭を貫く。
普通なら即死するはずだ。しかし撃たれた狼から血は流れず瞬く間に再生されてしまった。
魔女の使い魔ファミリア。
魔女の魂と魔力から生まれ、魔女だ けが使役できるモンスター。
本体である魔女を倒さない限り死ぬことはない。
即ち、ファミリア達の本体である黒魔女ターニャを倒さなければならない。
アポロはターニャに狙いをつけ、銃を撃つがもう一匹のファミリアが射線上に飛び出しターニャの代わりに攻撃を受ける。
次は此方の番だとターニャは地面から刃を出現させ少女達を貫こうとするが二人は横に攻撃をかわす。
直線的な攻撃だったため簡単にかわせたもののこのままでは此方が押し負けてしまう。
二人の少女の顔が曇る。どうすれば魔女をたおせるのだろうか?どうすれば…
その様子をリコルドは口角を上げ暗い瞳で眺めていた。自分がまるで傍観者であるように。
そんなリコルドとターニャをキッと睨み付けているキャメルにアポロがそっと耳打ちした。
軽く会話した後、キャメルは鉄扇を持ち真っ直ぐターニャの元へ突っ込んでいった。
それを妨害しようと狼が襲いかかってくるも風を纏わせた鉄扇の前では無力であっという間に切り刻まれてしまう。
そのままキャメルは鉄扇で自分を切り裂くだろうと思ったターニャは鉄の棒を生成し、鉄棒で防ごうとしたがキャメルは攻撃せずその場でしゃがみ込む。
ターニャの目に飛び込んできたのは銃を構えているアポロ。
最初のコメントを投稿しよう!