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そのことに気がついたターニャは再生したばかりのファミリアに再び盾になるように命じ、アポロの攻撃はファミリアが受けることとなった。
しかしそれだけでは少女達の攻撃は終わらない。アポロに気をとられている隙をつき、背後にまわったキャメルは鉄扇を大きく降り下ろそうとするが、まるで後ろに目があるかのようにターニャはキャメルの右手首を掴む。
「嘘!?」
「…フン。」
アポロが提案した作戦が簡単に破れ、魔女は鼻で笑うとそのままキャメルを投げ飛ばし、地面に叩きつける。
「キャメルちゃん!!」
「大丈夫!しっかり前を見て!」
キャメルに促されると前に狼が迫ってきており、これらを撃つが瞬時に再生される。
何故?攻撃が読まれたのだろうか?ふとリコルドの方を見るが相変わらず口だけ笑ったままだ。
おそらく彼が何かしたのだろう。いったい何をしたのか検討もつかないがおそらくこちらに直接害を与える能力ではないハズだ。
ならば…
「これで…!!」
キャメルは足元から闇と風の複合魔法の黒い風を発生させ、風はアポロやターニャを飲み込んでいった。
唯一リコルドは風に飲み込まれずにすんだが、ターニャや二人の少女の様子は黒い風により見えなくなってしまった。
「なるほどねぇ…。そうくるかぁ~。」
そう呟き黒い風を見つめなおした。
黒い風に飲み込まれたターニャの頭の中に声が響く。
『これじゃあふたりの様子がわからないや。』
『大丈夫。あとは私の力でなんとかします。』
『あぁ、そうかい。じゃあ頑張ってね。』
声がきこえなくなるとターニャは少女達を見て使い魔達に指示を出した。
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