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先程と同様にキャメルはターニャに突っ込む。
リコルドのアドバイスはなくなったものの先程と同じ行動。なら対応しやすい。
ターニャは少女達と同様に先程と同じ命令を狼達に下す。
そしてキャメルが狼達を倒す。ここまではターニャの思惑どおりだが鳴り響いた銃声により今までの考えが吹き飛ばされた。
「ぐぅっ!?」
「よし!命中!」
アポロの弾丸は前線にいたキャメルの頬を掠め、魔女の左肩を撃ち抜いた。
魔女がよろめいた瞬間、次弾が左太ももを撃ち抜くが右手に持った鉄棒を地面に突き立てなんとか倒れないようにバランスをとる。
いくらファミリアが不死とは言え再生には僅かながら時間がかかる。
ならば使い魔を倒した瞬間、ターニャを攻撃すればいい。単純ながら効果的な作戦だ。
「…まだまだっ!」
そのことばと同時に彼女のファミリアが形を狼から人魂のような姿に変化し、彼女の体に入る。
ファミリアに分けていた魔力と魂が魔女の元に戻る。先程の傷がみるみる塞がれてゆく。
そうはさせないとキャメルは前にいこうとするが何故か前に踏み出すことができない。
ふと下を眺めると見覚えのない鉄の塊が見える。
これはなに?
振り向くと親友が武器を投げ捨て雫をこぼしながらこちらに駆け寄ってくる。
再び視線を下にやると自分の胸が赤く染まっておりキャメルは自分が剣で刺されたことを理解した。
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