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俺の最初の記憶は“朋”だった。 その前に確実にあるであろう家族との記憶は、忘れたい自己暗示によって朧気にも思い出す事はない。 俺の家は代々血族経営の大企業だ。 そうは言っても庶子である自分には全くの無関係のはずだった。愛人である、自分の母親が欲さえ出さなければ…… そもそも子供の出来にくい俺の“親父”の男の第一子が俺だった。ただ、正妻の子ではないことから親父の会社を継ぐことはないだろうと思われていた。 ところが、俺の知能指数が関わってきた。 天才と言われる数値をはるかに超えた数値を叩きだした俺を、“母親”は親父に売り込んだのだ。 それが小学生に上がる前の出来事で、俺が朋に出会うきっかけになった。
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