さようでございますか 佐也加の恋5

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美容師はニコニコしながら 私の髪の毛を触っている。 そして「うーん」と考え込んで私に言った。 「ちょっと癖っ毛が強いみたいなんでストレートパーマより強制縮毛の方がいいかも」 私は意味がわからず答えた。 「どっちでもいいです。癖っ毛が直るならしてください」 「強制縮毛は時間がかかるけどいい?」 「はい。時間はありますから」 「じゃぁ強制縮毛で綺麗にしましょうね」 「はい。お願いします」 美容師は髪を挟むアイロンを持ってきた。 パーマ液を私の髪に付けて アイロンでギュギュって挟み込んでいく。 ちょっと頭に熱を感じる。 「熱くない?」 「大丈夫です」 「そう。良かった。わたし昨日まで植木職人だったから」 「えっ?」
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