さようでございますか 佐也加の恋5

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帰り道の路地で野良猫にあった。 私の顔を見てミャーミャーと鳴いている。 「お魚は釣れなかったんだ」 ミャーミャー。 「ごめん。ごめん」 ミャーミャー。 「ごめんね。ごめん」 猫の前で佐也加が座り込むと 野良猫は佐也加の足元にまとわりついてくる。 「甘え上手だね。私も猫ちゃんみたいに成れたらな」 ミャーミャー。 「ごめんね。また今度ね」 佐也加が立ち上がると野良猫は ミャーと声をあげ 止めてあった自転車のサドルに飛び乗ると 塀の上に跳ね綱渡りするように 塀の上を歩いて行った。
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