プロローグ

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ブーン 機械音が響く キングサイズのベッドの上 「あっ、はぁ はぁ…」 逃れようにも逃れられない、柔らかな布で、両手をベッドに縛られていた 囚われている、鳥かごの世界。 「瞳子【とうこ】 …きれいだよ 」 感情のこもっていない、声でそう呟くと スイッチを入れっぱなしのオモチャを、固くなった両方の蕾に押し当てる。 「舐めてって、言ってるね。ココ…ぷっくりと、自己主張しているよ」 覆い被さっている 彼の赤い舌が、唇を舐めて、てらてらと光っているのが、妖艶過ぎる。 感じているのを気づかれたくない。 そう、唇を噛む。 喘ぎ声が出ないように。 この人に聞かせたくなかった。 「唇噛むな」
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