第1章

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「体の相性もいいしね。それも奇跡」 リューマは声を小さくしてニヤニヤしながら言った。 う……ん…… それも否定しない。 リューマとのセックスは サイコーだから。 思い出しただけで子宮が疼く。 「今日、サロンの広告撮影終わったら、次の仕事は何?マネージャーさん?」 「場所移動して、美奈さんのコレクションの打ち合わせだよ」 私はスマホのスケジュール表を見た。 リューマのスケジュールはとりあえず今月はいっぱいになっていた。 「車で移動出来るといいんだけどな……」 移動が多くなると電車の交通手段が、遠回りになったりする事がある。 「事務所立ち上げて、運転手を雇う?」 「そんなお金の余裕ないし」 「アハ。だな。 そういや、ハネムーンにもまだ行ってなかったな」 「ハワイの離島を巡る計画実現しないね。 仕事が優先になっちゃってるから」 「仕事入れないで旅行を優先に組んでよ」 「そうは言っても……」 今は掛け持ちの仕事をコンスタントに安定させたいから ある程度仕事を貰って信用を得るまでは 旅行はおあずけかなァ……。 「自然に癒されたい」 リューマは私の肩に手をかけて 少し寄りかかった。 「人がいないところに行きたい」 顔が近くなり、リューマの息がかかってドキドキしてしまう。 リューマは大自然の中でスッポンポンで シまくる旅をしたいそうな。 性欲剥き出しで自然の中にいるのが 人間の本来の姿だから アダムとイヴになって二人の楽園を造りたいんだって。 ロマンを抱くのはいいけど それはムリな話。 楽園はベッドの上で十分。 「あ、着いた。降りるよ」 人がたくさん降りていく中、その流れにのってリューマの腕をつかんで引っ張った。 「しかし、よくもこんなにたくさんの人が集まるよね」 リューマは私に腕引っ張られながら、朝からウンザリした顔を見せる。 「仕事をするって事はこうゆう環境にいないといけないんだよ」 私だってぶつかりそうに歩く人たちに毎朝ウンザリしている。 車を買おうかなって思ったりする。 「車買おっか……」 「いずれね……」
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