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Mside
あれから数日間、ニノと口をきいていない。
話したいのに、誤解を解きたいのに、いざニノの前にいくと緊張してしまい、うまく話せない。
そんな俺にニノは諦めたような悲しそうな表情をして立ち去ってしまう。
『まって…行かないで…』
その言葉が言えず立ちすくむことしかできない。
俺がニノとうまく話せなくなったのはある雑誌の取材中だった。
恋愛的な話になりニノが好きなタイプを聞かれたときの表情が頭から離れなくなったのだ。
本当に好きな人がいるかのように、その事を語るニノの顔は幸せそうで優しくて大人っぽくてかっこよくて…
俺だったらいいのに
そう思ってしまった。
自分の、ニノへの恋心に気付いてしまった瞬間だった。
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