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長い午前中の講義が終わって、ようやく昼休みになった。
昼休みになると、近藤は決まって俺の席にやってくる。
「お前今日飯なによ」
「から揚げ」
「おっ、いいなー。一ついただきー!」
「あ!おまっ!近藤!」
近藤はいつも俺の弁当のおかずを一つはかっさらって行く。
窃盗罪だ。
「荒木、それくらいでムキになるとお前の価値が下がるぞ」
「なんだよ御幸その言い方」
「事実を言ったまでだ。近藤のレベルに合わせる必要はない」
眼鏡を推しあげながら冷静に言い放ったのは、俺の隣の席の御幸だ。
1年から同じクラスだったせいもあり、基本的にはこの3人で過ごしていることが多い。
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