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沈む気持ちをなんとか浮上させて校門をくぐると、去年改築された新校舎が見える。
その奥にひっそりと残された旧校舎にはいくつかの部室が残されているだけで、ほとんど人の出入りはない。
俺の部室は、あの旧校舎にある。
俺以外の部員はほとんど女子で、唯一の男子部員である先輩は、所謂幽霊部員。
なんとか部に馴染もうと、女子の会話に懸命に耳を傾ける毎日だ。
「はぁ・・・」
思わずため息が漏れた。まただ。
「あら、また今日も入ってたの」
「そのようだ」
俺がそう答えると、片づけ頑張れよー!と叫びながら、近藤は一人教室へ向かってしまった。
薄情なヤツだ。
手伝えよ。
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