第1章  はじまりの音

6/23
前へ
/34ページ
次へ
「ほんともう・・・やめてくれよ」 特に何も考えずとも、身体は決まりきった行動を勝手にする。 だから、靴箱に辿りつけば、身体は勝手に靴箱から靴を取り出して履くわけだ。 そして、あの噂が広まってから、誰が入れるのかわからないが靴箱に大量の落書きが詰め込まれている。 身体は靴を履こうと手を伸ばすのに、俺の手が掴むのは大量の紙クズだ。 資源の無駄だし、幼稚だし、第一男の俺に嫉妬して何が楽しいんだ。 ほんともう女子って意味がわからない。 「やべっ!急がないと時間だ!」 床に散らばった紙と未だ詰め込まれている紙をゴミ箱にのんびり運んでいたら、朝礼の時間が迫って来ていた。 鞄を抱えて廊下を走る。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加