第1章  はじまりの音

9/23
前へ
/34ページ
次へ
「はい、おはよう若者。今日の連絡事項は特になし。あ、一個あった。文化祭の実行委員は昼休みに緊急会議があるそうだ。なんの会議か知らんが昼休み生徒会室行けよー」 「先生それなんか連絡になってないよー」 「うるせー!俺は適当なのがモットーなんだよ」 「教師としてどーなのそれー」 香坂の適当な感じが女子には意外とウケるのか、朝の朝礼は大抵こんな感じだ。 香坂の話に女子が突っ込む。 38でバツ2のどこがいいんだか。 それはそうと文化祭だ。 再来週には文化祭なのだ。 正直行事はどうでもいい事この上ないのだが、部室に引きこもっててもばれないし、終礼がないから途中で帰っても問題ないし。 とにかく、俺はそれが楽しみで仕方ない。 去年は部室にこもってひたすら絵を描いていた。 今年もそうする予定だ。 疲れたら帰ればいい。
/34ページ

最初のコメントを投稿しよう!

37人が本棚に入れています
本棚に追加