第1章

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彼を想い続け、約11年… 何処かで彼にまた会える… かもしれない。 そんな可能性を心の何処かで 想っている自分がいた。 すると… これは奇跡なのか、 偶然なのか、私は目を疑う。 進学した学校で、 あの「彼」に出会った!! 彼の名前が呼ばれた瞬間、 私はそちらを見る。 すると、今度は私の名が 呼ばれた。 私はその場に立ち上がって また彼を見た。 すると、彼も此方を見ていた! これは一体どういう事?? どうして彼がいる?? そんな事を考えていた… 彼も流石に驚いている様子 だった。 でも、本当に覚えていてくれ ているのか? 不安も同時に募る。 でもまたこうして離れた はずの二人が出会えたのは 「運命」という言葉で 言い表してよいのか、 分からないほど、偶然で 私からすれば、奇跡だった。 そして、その偶然?奇跡? は、学校を卒業した後も ふと現れたのだ。 とあるスーパーで 高校時代の友人と遊びに 来ていたら、 なんと、またもやその場で、 すれ違ったのだ! 話しかけてくれこそ なかったけれど、 私とわかってくれたのか、 笑いかけてくれた…。 私は正直ビックリして、 言葉にならなかった。 でも出会えた事に感動した。 でもそれと同時に、 これで本当に最後の出会い になるのかもしれない… そんな気持ちにもなった。 幾度となく出会い 会話すらなくすれ違うだけ… 哀しみさえ覚えたが、 同時に「何故」という疑問符ばかりが頭を過る。 話をしたいけど、なかなか 切り出せなく あっ…の一言。 未だに運命的なこの 出会い方に不安ばかりが 募るが、出会えた事に意味が ある…のかもしれません。 彼はどう思っているか それが知りたい。 それだけで十分なのに、 どうしても何かを求めて しまう自分がいる。 もう本当に今度こそ… 会えないかもしれない。 私の祈りは届かないかも しれない。 だからこの初恋は十数年の 時を経て終りを 迎えようとしている…。 私の恋は まさに…… 『初恋に始まり初恋に終る』
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