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何気なく接して、何気なく仲良くなって。
平凡な会話して、平凡な日常が続いて。
今回も、またそんな【普通】が続くんだと思った。
「……あの、先生!!」
って、大きな声を出された時は驚いた。
普段、あまりそういう場面を見ないから余計に。
ああ、これは【普通】じゃない。
なにかが起こるんだろうなって、心の中で何かしらの期待をしてしまった。
「俺は…先生が好きです…!!!!!!!」
「はっ…?」
現実は、予想の遥か上をいった。
「あ、えと…泣?それ、マジか…?な、なにかの嫌がらせとかじゃ、ないよな…?」
「…………。」
泣はコクコク、と頷く。
今はこれで精一杯なんだろう。
まあ、仕方ないと思う。
「泣…ごめん、俺…。その…なんて言うかな…告白されるの、初めてでな…。
少し時間をくれないか。」
答えに迷っているわけじゃない。
既に自分の中ではもう答えは出ているのだ。
(今この勢いで俺が返事したら…止まらなくなる。)
それはとても困るのだ。
俺は仮にも教師、だから。
自分の制御はしっかりできるようにしないといけない。
つまりは、心を整理したいのだ。
「泣…待たせるのは悪いんだけどな…、待っててくれないか。」
「………分かりました。」
そして泣は失礼しました、と教室を出ていった。
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