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「……あの子は、絶対に貴方には渡さない」 「折角大事に大事に育ててきたんだから、今更邪魔なんてさせないよ」 堤は気付いてなかったみたいだけど、廊下からこちらを窺っている気配を感じた。 朋? 全く隠れていないんだけど………… それがおかしくてまた一つくすり。と笑ってしまった。それに気分を害した堤は更に俺に畳かけてくる。 「貴方はあの子に危険だわ」 朋はそっとその場を離れていった。自分の信じていた親友に裏切られたと思ったとき、朋はどんな表情をするのだろう? どう、俺にすがってくるのだろうか? ゾクゾクする。 きっと、こういうところが狂っているんだ。
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