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「……」
真摯な態度の俺の話は逆上せず冷静に聞いてくれるらしい。
「なんだっけ?『君のその瞳に映る、君のその唇に触れる、君のその耳に届く、そして、君のその心臓の“音を聞く”最期の男になりたい』だっけ?まさにそうだね」
「……っ、それって、」
「自らの手を使って終わらせてしまいたいと思うことは、あるね」
「たき、」
「でも、」
思い切り睨んで怒鳴りつけようとした堤に言葉をかぶせた。
「本当に、大事なんだ。傷つけたいわけがない」
俺のこの感情を理解できる奴はそういないだろう。
言い表す事が難しいこの感情を堤に理解してもらおうなんて鼻から考えてはいない。
ただ、
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