Rina’s story

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「早瀬さん」 「えっ、あ、はい、なんでございましょうか?」 神よ!我に平常心を与えたまえ! 「どうしたの?顔赤いよ?」 「え?よ、酔ったのかも」 顔を手のひらでパタパタと仰ぐ。 「お酒弱いの?2杯目だよ?」 「え、いや、あの」 敵は不敵に笑っている。 「そんなにお酒弱いなら、もう少し酔わせたら持ち帰りできちゃうかな?」 もっ、持ち帰るだと!? 若い頃と比べてすでにあっちこっちがゆるくだらしなくなったこの身体を持ち帰ってどうするんだ!? モノ好きもいるもんだ! 「冗談。そんなに怖い顔しないでよ。嫁が待ってるから12時には帰らなくちゃ」 で……ですよね! っていうか油断すると、片岡さんに奥さんがいることを時々忘れかけてしまう。 .
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