第2章

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次の日、あれから飲み過ぎた私は当然ながらかなりの二日酔いに悩まされた。 「せんぱぁい昨日も深酒ですかぁ?」 『千奈美ちゃん…二日酔いの時にキミの甘ったるいボイスはきついよ辛いよ』 「お酒臭ぁい。あれから高津さんとどれだけ飲んでたんですかぁ?高津さんも二日酔いみたいでしたよぉ?」 『あぁ~アイツかなり酔っ払ってたからねぇ』 高津がちゃんと家に帰れたことに少し安堵しつつ、昨日の運転手さんに感謝しながら目の前の資料をパソコンへと入力する。 今日は金曜日。総務部は基本土日が休みのため明日からは2連休だ。 『そういえば千奈美ちゃん、商社マンとのデートはどうだった?』 「うふふ~」 『あ、もういいや』 コイツのことだから上手くいったんだろう。 「パイセン来週の金曜日空いてますぅ?」 『うん多分空いてるよ?何で?』 「でしょうね」 『えっ?』 「てゆーかパイセンに予定があるときなんてあるんですか?いつ聞いても空いてますよね?百発百中ですよね?」 『……。』 「まぁいいや。金曜日空けといて下さいよ。飲みに行きましょう。いい店見つけたんで」 『……。』 どうしてこの子は普通に飲みに誘ってくれないのだろうか。 「あ、そういえばパイセン」 まだ何かあるのか。この子はどれだけ私の精神を弱らせたら気がすむんだ。 「なんか秘書課の人がパイセンのこと探してましたよ。なんか大事な用事があるとかないとかで」 『はっ?』 秘書課?よりによって秘書課? 秘書課といえば物凄く厳しい人ばかりで呼び出された社員のほとんどが泣いて帰ってくるという噂のあの秘書課? 「今の今まで忘れてたんですけど、パイセンがトイレで大してたときに此処に来たんですよ。わざわざ秘書課の人が総務部に。これはただ事ではないんじゃないですかね」 『そういうことは早く言え!!!』 「すみませぇん」 テヘッと舌を出してにくたらしく笑う千奈美ちゃんを一睨みした私は急いで席を立つとすぐさま走った。 あぁ気持ち悪い。なんで昨日飲み過ぎちゃったんだろう。
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