『ミルクキャンディ 4粒目』

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『悪い恵さん、親父の車には乗れない。理香を連れて本家には行くからそこで』 身を翻す翔也の手を恵さんが掴む 苦渋に歪ませた顔 振り向き、驚きに固まる翔也 『なりません若様。お遊びはもう、よろしいでしょう。若様は皇家を継ぐ大切なお方、今の現状がお家の名をどれほど汚す行為かまだおわかりにならないのですか?』 『……恵さん』 『若様………どうか理香様とはここでお別れ下さい。他所に家庭を持つ方との色恋沙汰が大衆の目に触れることになれば、代々皇家を守ってきたご先祖様に顔向け出来ません。苦しいかも知れませんが、静お嬢様と………どうか………』
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