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『おい、後ろ詰まってるから家でやれよ』
『あっ、スミマセン』
慌ててレジに顔を向け、携帯をポケットにしまう
すると店員は何事もなかったように、次のお客のレジをする
あれ?確か私、煙草を頼んだような………
メールをしていたから飛ばされたのか?
感じ悪いなぁ~
仕方ない、もう一度並ぶか………
既に会計まで話の進んでる間に割り入るのも、自分に非がある為に出来ず、溜め息混じりに3~4人はいる列に並び直そうと踏み出した途端、強い力で腕を引かれた。
振り返り飛び込んできたのは、長身で癖のある赤い髪と、少しつり上がったアーモンドアイが猫を思わせる瞳だった。
身長は高い方の部類に入る私を遥か凌ぐ高さのその男は、見下しながら私の腕を掴んでいた
辛口の香水と上品なスーツをわざと着崩しているあたりが色っぽい
普通じゃ………ないな………
『あんたの煙草は買った。来い』
えっ?ヤキイレ?
今時なくない?
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