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溜め息つくと同時に携帯が鳴る
ディスプレイには見慣れない番号
仕事用と恵さんが言っていたから取り引き先か?
無視するわけにもいかずボタンを押すと投げやり気味に口を開く
『はい、どなたさん?』
「おい、おい、仕事先にその出方すんのかよ(笑)」
『なんだ、尊か‥………ライブ注文は済ませたろ?追加か?』
「違うよ、翔也の携帯繋がらないからこっちにかけた。なぁ、今日のクリスマスライブ来ないか?お前恋人いるって話していたろう?日頃の感謝を込めて最前席あけておいたぜ!」
『はぁ~ん?悪いな、今別れたばかりだ』
「へぇ~………珍しい!百戦錬磨を謳う翔也様ともあろうお人がクリスマスにどうしちゃったの?幼馴染みの俺もビックリ!!しちゃうよ」
『っるせーな!俺だって別れたくて別れたんじゃねーんだよ!!お前だってスキャンダルの致命度くらいわかんだろう?そーゆーことだよ』
「‥………そーゆーこと………ねぇ~……。で?諦めつくの翔ちゃん。後悔しない?」
『する。するけど………年上で、人妻で、強がりなのは解っているけどサヨナラ告げられて、俺は家継がなくちゃなんねーし、覚悟していたけど………どうにもなんねーだろうが‥………………』
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