第1章

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クレーム処理の達人になると会社も特別な扱いをするという。 給料も破格の額らしい。みんな伝説の佐藤さんを目指した。 新人もそんな佐藤さんに憧れた。そして元々才能があったのか。 メキメキクレーム処理の能力がついていった。会社もこの新人を注目し始めた。給料はどんどん上がっていった。 だがそんなある日、クレームの電話が立て続けに入りさすがに新人もストレスが溜まりイライラしていた。 「ああ、もうダメそうです…心が折れちゃいます」 すると先輩はこう言った。 「リフレッシュルームに行くといいよ。必ずストレスが解消出来るから」 半信半疑でそこにいくと、軽い運動器具などが置いてある部屋があり、その奥にもう一つ小部屋があった。 入ると床に穴があった。周りを高さ1メートルくらいの囲いで囲まれている深い穴だった。 壁にあった説明書には、この穴に愚痴、不満、なんでも言ってストレスを発散して下さいと書いてあった。 新人はその穴に不満をぶちまけた。 「毎日毎日クレームの電話かけてきやがって!むかつくんだよ!死ねよ!クソ!」 するとうそのようにイライラが無くなった。その日からストレスが溜まるとそこに行って汚い言葉を吐いた。
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