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掃除人という宿命を断ち切るためには、リコリス本部と戦わなくてはいけないから、確かにその呼称は反乱分子とするのが適切だろう。
だがその反乱分子が、なぜ自分を狙ってきたのかが分からない。
文也がリコリスの任を放棄して春日と一緒になり、その結果赤の二番席から追放されたということはリコリス内では誰でも知っている有名な出来事だ。
文也がリコリスの忠犬でないことくらい、下っ端でも分かりそうなことなのに。
「『赤』とか、元『赤』の人間を狙ってるんじゃないっすか?」
考え込む文也の前で紅祁が口を開いた。
「本部が反乱分子の一掃を考えた時、出張らせようとするのは『赤』っしょ。
そもそも『赤』は本部の切り札っすからね。
潰されたとなれば恐怖するしかない」
「たかが反乱分子の一掃に『赤』を出す必要性がありますかね?」
「迅速に、隠密に、多くの反乱分子を片付けなければならない状況に追い詰められれば」
つまり『赤』を出さざるを得ない状況に追い込まれれば、ということだ。
文也が相手にしていた烏合の衆のような反乱分子でも、使いようによってはそんな状況を作り出すことは不可能ではない。
要はトップの采配と策略次第だ。
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