第1章

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ある南国の市に誰がどうみてもカツラの市長がいました。その市長のカツラといったらまるで帽子をかぶっているかのようでした。でもだれもその事には触れませんでした。  その市長が知事選挙に出ることになりました。ライバルの候補は見事なハゲのおじいさんと見事な剛毛のおじさんと長髪の変なおじさんでした。  ある日カツラ市長が選挙のタウンミーティングで市民との対話が開かれました。マスコミもたくさん来ました。いろいろ大人からあなたが当選したらどうなるのかといった難しい政治の対話が終わったあと、今度は子どもからの質問を受ける時間になりました。何名かの子どもが他愛のない質問をしました。次に司会者が元気よく手を上げている女の子を指名しました。
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