二人の距離-2

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帰り道。 店に入るまで私の中にあった小さな…ううん、大きな蟠(ワダカマ)りは すっかり無くなっていた。 成瀬さんにああ言われた後となっては どうしてそんなことを思ってしまったのかと そんなことさえ思う。 4人でいる時の成瀬さんが見せる笑顔は 嘘なんかじゃなかったのに。 『成瀬さんに似合う女』 それが …私だったらいいのにな。 あーーーー。 今更、酔ってきた? 私は4人での約束を この時ばかりは 2人の約束にすり替えて 「花火、すっごく楽しみ!!」 酔った振りして 成瀬さんに言ったんだ。
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