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私はこの夜。
すぐに眠ることは出来なかった。
モヤモヤとしていた私の気持ちは晴れたはずなのに
それで心は落ち着いたはずなのに
それよりも
興奮が勝っていた。
成瀬さんから誘われて
待ち合わせて
一緒にお店に入って
一緒に飲んで
話しをして
一緒に歩く。
4人でいる時とは全然違って、
成瀬さんの顔が、声が、
私だけに向けられる。
…緊張もしちゃったけど
やっぱ、すごく楽しかった。
私は成瀬さんと同じ時間を過ごせたことを誰かに教えたかった。
携帯を握りしめ、ゆいにメールを送る。
『成瀬さんと飲みに行った。
おごってもらっちった♪
でも、夏祭りでは私がおごる羽目にーーー!!』
この下手な文章で、私の気持ちが全部、ゆいに伝わってしまうなんて思ってもいなかった私は
親友という存在を…
…甘く見ていたのかもしれない。
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