二人の距離-2

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お昼間近になってゆいがキッチンに立つのを見て、私も側に寄った。 「飲み物なら冷蔵庫から勝手に出してね。」 私の行動に勘違いしたゆいが言う。 「違うよ。私も…手伝おう…かな。」 私が言うとゆいはまたあのコワイ笑顔。 「だから、その顔やめてって。本気で怖いわ。」 「はい。はい。じゃ、お手伝いよろしく。美咲がお手伝いなんて感心。感心。」 「な。今日のゆい、怖い。」 お昼はゆいオリジナルの炒め野菜の冷やし中華と簡単なスープだった。 ゆいの手元を見ながら思う。 いいなあ。 すごいなあ。 私もこんな風に出来ればいいのに。 …本気でゆいに習おっかな。 料理できないと結婚して困るしね。 …け、けっこん。 「…美咲、顔、赤いよ?」 「へ?え?…麺茹でてるからアツいんだよ!!あー暑い!」
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