二人の距離-2

17/30
前へ
/30ページ
次へ
ドタバタとゆいのアパートを出て、待ち合わせ場所に向かう。 急いだらまた汗が滲むけれど、待ち合わせには遅れたくなかった。 今まで人を待たせてばかりの私だったけれど、 前回の成瀬さんとの待ち合わせで 人を待つ楽しさも知ってしまったから。 頑張った甲斐あって、時間より少し早く待ち合わせの場所に到着した。 そこで、やっとお互いの姿をゆっくり見る。 「美咲の浴衣、可愛い!私、そういうの好き。」 「ゆいもすごく似合ってる!カゴバッグもいい感じじゃん!」 「美咲の巾着もいい感じ。」 「髪型もバッチリだし、部長、きっと喜ぶね。」 「…だといいけど。髪の毛、ありがとね。気に入った。成瀬さんも美咲にきっと驚くね。」 「…そうかな?」
/30ページ

最初のコメントを投稿しよう!

842人が本棚に入れています
本棚に追加