救世主

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成瀬さんとの電話を終えると、早朝だったにも関わらず、目が冴えてくる。 何はともあれ、ゆいと部長は一緒にマンションに帰った。 部長はゆいを失うかもしれない怖さ…恐怖を身をもって知ったはずだ。 何もかも…話してくれるはず。 ゆいには部長しかいない。 部長にもゆいしかいない。 それを双方が思い知って、 二人はまた強く結び付く。 「…良かったぁ…。」 大きく息を吐いた。 …良かったことはもう一つ。 部長が成瀬さんを頼ったこと。 深夜にも関わらず、あの部長が成瀬さんを頼ったことは 私の胸を熱くした。 私だけじゃなく、 部長も ゆいも 成瀬さんを必要としていることが たまらなく嬉しかった。 同時に、 成瀬さんがこんな時間に私に電話をくれたことも嬉しかった。
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