681人が本棚に入れています
本棚に追加
その日、ゆいは最後には笑って、
「…頑張って…聞いてみる。」
そうつくり笑いをくれたけど、土日でどうなったのかは連絡はなかった。
週が明けて、月曜日。
ロビーの花が新しく生け変えられていた。
大振りの白い花が凛としていて綺麗だった。
その花にゆいの気持ちを重ねて、ゆいの気持ちも晴れたのかなと一人で満足気に笑う私。
それが勘違いだったと気付いたのは、来客対応にロビーに下りてきたゆいの姿を直接見た時だった。
…ゆいの表情は…
…晴れてはいなかった。
それどころか、この週始めから、ゆいの顔を晴らすどころかさらに曇らせる出来事が…起こってしまったのだ。
そして、私もそれを目の当たりにすることになった。
最初のコメントを投稿しよう!