救世主

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食堂でお昼を食べていた時だった。 「秀ちゃん!!いい加減、ちゃんと話聞いてよ!!」 食堂中に響いたんじゃないかと思うほどの声量だった。 「その呼び方はやめろと言ったはずだ。迷惑だ。話したいならお前の上司に直接言え。」 部長は低い声でそう言って、彼女を無視するように食事を始めた。 「なんでよ…。なんでそんなに冷たくするの…?」 彼女の言葉に部長は答えなかった。 部長には隠す必要がないから、やましいことがないから堂々とした態度でいられたんだろうけど、 …見てるこっちからすれば、どう見てもワケありの二人。 ゆいが食堂にいないのは確認したけど、これじゃあ、ゆいだってやってられないよ。 私は小さくため息をつきながら、ざわざわとする食堂を早く出たくて、残りのご飯をほとんど味わうことなくお昼を終えた。
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