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部長がゆいをどれほど好きかはわかってるつもり。
だけど、部長はゆいのことを過信してる。
ゆいはしっかり者。
噂になんて惑わされない。
自分のことを信じている。
部長はそう思ってる。
部長、
そうじゃないんだよ。
自分がしっかりしなきゃと思うのに
噂になんか惑わされちゃいけないと思うのに
部長を信じているのに
それを全て不安が覆い尽くしてしまうんだよ。
不安を拭(ヌグ)えるのは
部長だけ。
言葉なんてなくてもわかり合えてると思っているなら
部長はゆいをわかっていない。
女はいつだって好きな人からの言葉を待っている。
それだけを待っているの。
その言葉の綱(ツナ)を手繰り寄せれば
溺れることはないんだから。
…部長。
ゆいを早く…救い出して…
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