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部長と室井を乗せて走る車内で、俺は二人の想いに触れた気がした。
痛々しいほど傷ついた二人は、
痛々しいほどお互いを求め合っていた。
赤の他人であるそんな二人をバックミラー越しに見るだけで、俺の心は震えていた。
ほとんど何も言わずに二人を降ろした後、自宅に戻り、そのままベッドに横になる。
眠気があった訳じゃない。
俺はそのまま夜明けを迎え、時間を見てアイツに電話を掛けた。
…藤森の声が聞きたかった。
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