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悩んでいるなら、
困っているなら
ゆいは私には相談してくるはず。
私はそれを待っていた。
その週、水曜日。
食堂で総務の仲間と食事をしていた時だった。
その中の一人が
須藤 倫子(スドウ リンコ)という名前を口にした。
企画部への7月の中途採用らしく、その子が自分勝手な上に仕事も出来ない。見た目は可愛いのに、その性格から男女ともに寄り付かないっていう内容だった。
そこまでは単なる噂。
どこにでもありそうな噂だと思っていた私は次の瞬間、心臓が縮まった。
「…彼女、西島部長と昔からの知り合いらしくて、この会社に入ったのも部長のコネらしいですよ?私、この前須藤さんが西島部長のこと、"秀ちゃん!"って呼んでるの聞いちゃいましたよ!!…もしかして…部長の元カノ!?」
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