救世主

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ゆいを心配しながら迎えた金曜日。 今日、ゆいが何も言ってこなければ私から誘おうと思っていた。 午後一のお客さんを出迎えるために少し早目にお昼を切り上げたゆいが受付カウンターにやって来た。 私は時差でまだお昼を取っていなかった。 「…今日、一緒にご飯行かない?」 「ん?いいけど、部長はいいの?」 「うん。ちょっと話したくて。」 「…はいはい。んじゃ、時間つぶしてるから、仕事終わったら連絡して。」 何のことかととぼけたフリして 心の中ではホッとしていた。 ゆいの気持ちも話すことで少しは楽になるだろうから。 その後私は食堂に向かった。 定時になって、残業のない私はいつも通りに切り上げて、ゆいから連絡が来るまで会社の近くで適当に時間をつぶした。 7時半。 ゆいから連絡が合って、待ち合わせ、近くのダイニングバーに行くことにした。 7時半というのは…ゆいにとっては早い帰り。 いつもどんだけ仕事してんのよと小さく感心もしていた。 けれど、ゆいの表情は何時間も残業した後以上に疲れていて、さらに、不安げにも見えた。 …こんな時こそ 私の出番なのよ。と 気合を入れてお店に入った。
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