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翌日の月曜。
午前中にお客さんを出迎えに来たゆいの顔は
すっかり…
晴れていた。
そして、二人の絆が深まったことを確信したのは、お昼休みになってからだった。
この日私は時差のために、みんなのお昼休みが終わりかける頃に食堂に入った。
入った瞬間に気のせいではない違和感を感じた。
…何?
食堂中に広がる妙な静けさと、その中に潜むみんなのささやき声。
私はちょうど側にいた顔見知りに声を掛けた。
「…ねえ、どうしたの?何かあったの?」
声は自然と小声になっていた。
「…アレよ、アレ。経理と営業の部長同士の戦い。」
彼女の指さす方向には部長と森田部長が立ったまま向き合っていた。
しかも、部長が森田部長の胸ぐらを掴んでいる。
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