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「あーー。スッキリした。…てか、お前、何泣いてんの?」
「…はい?…な、泣いてなんかない。」
「あ、そう。なら、いいけど。もうすぐ、来るぜ、午後のお客様がよ。」
「…うん。わかってる。」
「俺、あっちの奥で待ってるわ。来たら案内しろよ。」
「…うん。…な、成瀬さん…あり…がと。…嬉しかった。」
「バーカ。当り前だろ。自分の女があんなこと言われて黙ってられるかよ。」
「…おい。泣きやめよ。」
「…わかってるよ…。」
成瀬さんはポケットからハンカチを出して、私に握らせた。
クシャクシャのハンカチ…。
…ハンカチくらい持ってるわよ。
私はそのハンカチで涙を拭いた。
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