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◇
「映画でいい?」
愛理を蕾斗さんの実家へ預けて、今は街へと向かっている。
デートらしいデートは凄く久しぶりなのに、蕾斗さんはあたしの体を気遣って、静かに過ごせる場所をデートコースに選んだ。
「あたし、どこでも大丈夫だよ? 最近リニューアルした水族館でもいいのに」
「リニューアルしたばっかの場所なんて、人混みに決まってんだろ? すっげぇ疲れるって」
「そうかもしれないけど」
あたしの体を気遣ってくれるのは嬉しいけれど、やっぱり行きたい場所へ行けないのってつまらないとか思わないのかな?
「理彩、今何を考えている?」
「えっ!?」
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