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「なっ! こ、こんなの、胎教にいいとか悪いとかじゃなくて、妊娠していなくても観ないよっ!」
あたしはホラー映画が大の苦手。
蕾斗さんはそれをわかっていてわざと言ってきた。
「ほんとに意地悪なんだから」
そう言って頬を膨らませる。
「はは、じゃあ、どれにする? 理彩が選べよ」
何においても、蕾斗さんはいつも最後にはあたしに選ぶ権利をくれる。
愛されているなぁ……
なんて、自分でそんなこと言うなんて、自惚れもいいとこ。
結局、ピュアなラブストーリーを選択した。
定番のポップコーンとジュースを買って、映画館に入る。
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