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そんなある日。 ふと目がいった、美少女。 私と高橋がバカやってるとこに、決して入ってこないような大人しそうな子。 その子は、いつも一人だった。 「智恵理ちゃんは、きっと、私たちなんてバカにしてるんだよー」 なんて、誰かが言ったけど。 私にはそうは思えなかった。 「…島袋さん、一緒にやらない??」 美術の時間。 4人一組で書くという授業のとき。 私は、島袋さんに声をかけた。 「…高原さん、、、?」 そう言って見つめて来た島袋さんは、大きな目できれいな唇。 女同士なのに、なぜかドキッとしてしまった。 「古都。高原 古都っていうの。古都って呼んでよ」 私がそう言うと、ニッコリ笑って 「古都ちゃん。私も、智恵理って呼んで」 そう言ってくれた島袋さんに私は言った。 「智恵理ちゃん…チェリー?可愛いー!!見た目も可愛いのに、名前もすっごく可愛いー!!ねぇ、チェリーって呼んでもいい??」
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