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「しょうがないなー」 そう言いながら立ち上がる優希。 なんだかんだ言って優しい。 いや、勝負の結果なんだから、当たり前か。 「あ…」 そして、ポストに入っていたハガキのようなものを見て、小さく呟いた。 「なにー??」 何が入っていたんだろう?? 「…はい」 優希から渡されたハガキは… 【北中学、同窓会のお知らせ】 「優希の家にも届いてるのかなー??」 まぁ、同じ中学だから、届いてて当たり前だけど。 「届いてるんじゃね??」 【三十路までカミングアウト。前回同窓会から、10年。すでに、三十路を迎えてしまった人も、これから三十路の方も。この機会に一度再会してみませんか??】 …三十路の連呼に、思わず苦笑した。 間違ってはいないけどさぁ…確かに三十路だけど。 こんなこと書くのは、きっとあいつしかいないだろう。
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