ちしゃ

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ある夫婦は、なかなか子供を授からなかった。 やっと授かった時に母は辛い悪阻に苦しみ ちしゃが食べたいと言った。 父は悩んだ。 ちしゃって何だろう。 情報網を駆使して得た情報ではレタスの仲間みたいだった。 これって隣の庭に生えてるヤツじゃん。 父は隣の庭に忍び込みちしゃを盗んだ。 「誰だ!私の庭に勝手に入るのは!」 隣の家には魔女が住んでいたのだ。 「申し訳ありません。妻が悪阻で」 「悪阻なら人の庭の物を勝手に盗っていいのか?」 「…お返しします」 「一度抜いてしまったものは元には戻らない。 子が産まれたら私がもらうよ」 なんてことだ! ちしゃも手に入らずガックリと家に戻る父…
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